私の父親は終戦まもなく軍隊から戻って
小学校の教員をやっていたのですが
当時は食糧難の時代でしたから何か食に関わる商売をしたいということで
パン屋を始めたようですね。
昭和22年に創業致しました。
配給制の時代ですから
各家庭に配給された小麦粉だったり
とうもろこしの粉、こういったようなものを持ち込まれて
それをパンに加工してお渡しする、
というようなのが当時のパン屋のスタイルだったみたいです。
その頃のパン作りはミキサーがなかった時代ですから
人間が大きなボックスに粉を入れてそれに水を入れ、
両手でかき混ぜるんですよね。
最初はさらさらしてていいんですけれども
だんだんパンの場合グルテンという固いゴム状のものが生成してくるんですよ。
するとすごい力がだんだん必要になってくるんです。
二の腕はもうプロレスラーみたいな筋骨隆々たる
そんな体格でしたよ(笑)
私はすぐには継がないで東京の大学に進学しました。
ですがその後、父が体調を崩した時期がありまして。
それでちょっと心細くなったようで
帰れコールがきました。
パンの中で生まれて育ってきていますのでね、
戻ってきたというわけです。
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