”おいしい時間”それは、「本物の食」について考える時間

私は19歳で調理師の免許を取り、
21歳の時に単身ヨーロッパに渡りました。

その頃は仕事もこのままでいいんだろうか
自分料理人に向いてないんじゃないか、
などと考えてた時期でもあり、
また、大好きな画家、マルク・シャガールの絵を
どうしても見たくて、
会社を辞めてフランスへ渡りました。

つても何もなく、その無謀さは親にも怒られました。
言葉もできない状態で
ぎりぎりボンジュールみたいな感じでしたね(笑)

二日半かけてなんとかニースに到着し、
真っ先にシャガール美術館を目指しました。

でも「シャガール美術館」という単語すら分からなかったんです。
地図で目星をつけて建物を見た時、
「ミュゼ・ド・シャガール」と書いてありました。
ミュゼってなんだろう？
と辞書で調べたら「美術館」でした。
ミュージアムだったんですね。

その時から決めていたのです。
お店の名前は「ル・ミュゼ」にしよう、と。